【ワシントン15日ロイター時事】ロイター通信が15日発表した世論調査結果によると、地球温暖化を信じている人の割合は昨年より増えており、この変化は共和党の大統領選挙候補者指名争いの議論によって影響されている公算が大きい。地球温暖化を信じている米国民の比率は83%で、昨年の75%を上回った。調査は調査会社イプソスと共同で、9月8?12日に1134人を対象に行われた。
共和党の候補者指名争いでは、駐中大使を務めたジョン・ハンツマン氏を除くとほぼ全員が、化石燃料の燃焼やその他の人間の行為が地球の温度を上昇させているとの説を退けている。レースの先頭を走るテキサス州知事のリック・ペリー氏は、科学者は気候データを操作しているとし、ミシェル・バックマン下院議員は地球温暖化はでっち上げだ批判した。
スタンフォード大学のジョン・クロスニク政治学教授は、共和党の人たちがこの問題を議論しているのを見た米国民は地球温暖化について自分たちがどう考えているか熟考させられることになる、と指摘。米国民の考えは、2010年の地球の温度が05年と同じく1880年代に観測が始まって以来の最高に達した、との報告によっても影響されていると述べた。
その上で同教授は「こうした状況は、米国民をしてこれまでになかった形で温暖化問題を考えさせることになるだろう」と話した。
今年はハリケーン「アイリーン」など、記録的な自然災害の年であり、科学者は気候変動とともに災害数が増加する恐れがあると警告している。米気象庁(NWS)によると、米国の自然災害数は今年既に10件に上っており、経済損失額は10億ドルないしそれ以上に達している。
医療保険や債務など共和党と民主党の支持者が対立する多くの問題とは異なり、いずれの党の支持者であれ、過半数の国民は地球温暖化では意見が一致していることが今回の調査で分かった。つまり、地球温暖化を信じていると答えたのは共和党支持者の約72%、民主党の92%に上ったのだ。
クロスニク教授は、温暖化が主要な懸念材料だとする人が約15%いることから、来年の大統領選では温暖化が重要な問題になる可能性があると見ている。さらに同教授は、オバマ大統領(民主)が自分を環境保護の候補と位置づければ、共和党候補を大きくリードできる可能性があるとし、また、共和党候補者が気候変動面での態度を軟化させ、一方でオバマ氏がより中間的な位置に移れば、温暖化問題は選挙での争点にならないかもしれないとの見方を示した。
調査では、温暖化が起きていると考えている米国民の71%はそれが部分的にせよ、ほぼ全面的にせよ、人間の行為によるものだとし、27%の人は自然現象だと答えている。
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